登山のレインウェアの選び方。防水性と透湿性の目安
登山のレインウェアは、耐水圧10,000mm以上・上下セパレート型・フード付きを選べば、日帰りから初めての山小屋泊まで対応しやすくなります。透湿性は数値が高いほど蒸れにくいので、歩く時間が長い人ほど重視してください。
登山のレインウェアに必要な防水性の目安
耐水圧は10,000mm以上が一つの目安です。 雨の中で行動すると、ザックの肩ベルトや座ったときの圧力で水が押し込まれるため、傘をさす場面より高い性能が必要になるからです。
| 耐水圧 | 使い方の目安 |
|---|---|
| 2,000mm前後 | 小雨の街歩き向き。登山には不足しやすい |
| 10,000mm前後 | 日帰り〜一般的な登山の最低ライン |
| 20,000mm前後 | 長時間の雨や稜線など、条件が厳しい山向き |
数値は生地単体の値です。縫い目にシームテープ(防水処理)があるかも、製品の表示で確認しましょう。
透湿性の目安と蒸れにくい選び方
透湿性は数値が高いほど蒸れにくく、5,000g/㎡/24h以上あると登山で使いやすくなります。 体から出る汗が内側にこもると、外の雨以上に服が濡れて体が冷えやすいためです。
- 透湿性が高い生地は一般に価格も上がります。
- ワキ下や脇腹のベンチレーション(開閉できる換気口)があると、数値以上に蒸れを逃がせます。
- 暑い時期は、透湿性が高くても完全には蒸れを防げません。こまめに前を開けて調整してください。
失敗しにくいレインウェアの形とサイズ
上下セパレート型で、中に重ね着してもゆとりのあるサイズを選びます。 ポンチョや上下つなぎ型は風で煽られたり動きにくかったりするからです。
確認したいポイント
- フードがつばつきで、頭を動かしても視界がさえぎられにくい
- 袖口やすそがしぼれる
- 前のファスナーに雨よけのフラップがある
- ズボンのすそにファスナーがあり、靴を履いたまま着脱できる
- ザックを背負った状態で腕を上げても、すそが上がりにくい
購入時は、普段の登山で着る服(フリースなど)を着た状態で試着してください。サイズ選びに迷う場合は販売店で相談するのが確実です。
雨の登山で安全に使うための準備と中止の目安
レインウェアは「雨が降ってから出す」ではなく、降りそうな段階で着ると体温を保ちやすくなります。 濡れてから着ても、すでに服が濡れていて冷えが進んでしまうためです。
事前の準備
- ザックの上部や取り出しやすい位置に入れる
- ザックカバーや、荷物を守る防水袋も用意する
- 替えの上着や手袋、タオルを防水袋に入れて持つ
- 出発前に天気予報や雨雲の動きを確認する
中止・撤退の目安
- 強い雨や雷の予報が出ている、または当日に急に悪化してきた
- 沢の水かさが増している、道が川のようになっている
- 手足の震えが止まらない、言葉がうまく出ないなど、体が冷えてきたと感じる
- 視界が悪く、道に迷いそうだと感じる
これらに当てはまるときは、無理に進まず引き返すか、早めに下山を決めてください。 雷が近いときは、尾根や見晴らしのよい場所を避けて安全な場所へ移動します。体調に不安がある、同行者が動けないときは、迷わず救助を要請してください。
レインウェアを長持ちさせる手入れ
使用後はよく乾かし、汚れが目立つときは洗濯表示に従って洗うと、撥水性と透湿性を保ちやすくなります。 汚れや皮脂が生地に残ると性能が落ちるためです。
- 濡れたままザックに入れっぱなしにしない
- 洗剤や撥水剤はメーカーが案内するものを使う
- 保管は、きつく丸めず、風通しのよい場所で
購入前の不安や、手入れ方法が分からないときは、登山用品店で相談しましょう。
よくある質問
- ポンチョや100円ショップの雨具は登山で使えますか?
- 短時間の低山の散歩程度なら間に合うこともありますが、風で煽られやすく、蒸れや破れで体が冷えるおそれがあります。山の本格的な行動では、上下セパレート型の登山用レインウェアをおすすめします。不安な場合は登山用品店で相談してください。
- レインウェアの撥水が弱くなったらどうすればいいですか?
- 生地表面の水がしみ込むようになったら、洗濯表示に従って洗い、メーカーが案内する撥水剤の使用や熱処理を試します。それでも浸水する、内側のフィルムがはがれるなどの場合は買い替えの時期です。扱い方は製品の表示や販売店で確認してください。
- レインウェアは晴れの日も持っていくべきですか?
- はい、日帰りでも持参をおすすめします。雨だけでなく、風よけや防寒着としても使え、天気が急変したときの備えになります。小さくたためるので、ザックの上部や取り出しやすい場所に入れておきましょう。