登山の靴擦れの予防と対処。歩く前と歩行中にできること
登山の靴擦れは、足に合った靴と靴下を選び、ひもを正しく締め、違和感の段階で手当てすることでほとんど防げます。痛みが出てから我慢して歩くと悪化しやすいため、「熱い」「こすれる」と感じた時点で止まって対処するのが最も効果的です。
登山で靴擦れが起きる原因
原因は「摩擦」「湿気」「靴の中での足のずれ」の3つです。 下り坂でつま先が前に滑ったり、かかとが浮いたりすると皮膚がこすれます。汗で靴下が湿ると皮膚がふやけ、さらに傷つきやすくなります。
歩く前にできる靴擦れの予防
靴のサイズとひもの締め方を整える
靴は夕方の足がむくんだ時間に、登山用の靴下を履いて試すのが基本です。 つま先に指一本分ほどの余裕があり、かかとが大きく浮かないものを選びます。詳しくは登山靴の選び方の記事も参考にしてください。
ひもは、つま先側はゆるめ、足首側はしっかり締めます。かかとを靴の奥に合わせてから締めると、中での足のずれが減ります。下りの前に締め直すのも有効です。
靴下と足のケアを見直す
綿の靴下は汗が乾きにくいため、化学繊維やウール素材の登山用を選びます。 厚みは靴の余裕に合わせ、替えの靴下を1足持つと安心です。爪は事前に整え、当たりやすい部位には予防として保護テープを貼ります。
| 準備 | 目的 | ポイント |
|---|---|---|
| 靴を慣らす | 当たる場所の確認 | 荷物を背負って数回歩く |
| 登山用の靴下 | 湿気と摩擦の軽減 | 綿は避ける |
| 保護テープ | 摩擦の予防 | 皮膚を拭いてから貼る |
| 爪切り | 指先の圧迫防止 | 前日までに整える |
歩行中の靴擦れへの対処
違和感が出たら、その場で休憩して靴と靴下を脱ぎ、原因を確認します。 早い段階なら保護テープや絆創膏で覆うだけで進行を抑えられます。
- 安全な場所で止まり、靴と靴下を脱ぐ
- 汗や汚れを拭いて足を乾かす
- 赤くなった部分にしわなくテープを貼る
- 靴下のしわを伸ばし、ひもを締め直す
- 湿った靴下は替える
水ぶくれは無理に潰さず、パッドなどで周囲を保護します。破れたときは清潔な水で洗って覆います。
登山を中止・撤退する目安
痛みで歩き方が崩れたら、無理をせず引き返す判断が必要です。 歩き方が崩れるとつまずきや転倒につながり、下山の遅れにもなります。
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 軽い赤みや違和感 | 手当てして様子を見ながら歩く |
| 手当てしても痛みが強い | 近い下山口やエスケープルートへ |
| 日没までの余裕がない | 早めに引き返す |
| 出血が止まらない、足を着けない | 同行者や救助機関に連絡する |
下山後に赤み、腫れ、膿、熱感が広がるときや、発熱があるときは医療機関に相談してください。
靴擦れを防ぐために持っておきたいもの
小さな救急セットに、保護テープ、絆創膏、替えの靴下、はさみを入れておくと安心です。 軽く、ザックの取り出しやすい位置に入れておきましょう。持ち物全体は日帰り登山の持ち物リストの記事で確認できます。
よくある質問
- 靴擦れ予防に絆創膏やテープは歩く前に貼っていい?
- 赤くなりやすい場所が分かっているなら、歩く前に貼るのは有効です。貼る面の汗や汚れを拭き、しわを作らず角を丸く切ると剥がれにくくなります。かぶれやすい方は、肌に合う製品かを事前に家で試してください。
- 新しい登山靴はどれくらい慣らせばいいですか?
- 目安は、普段の街歩きや近所の坂道で数回、合計で数時間履いておくことです。本番前に1回は荷物を背負って歩き、当たる場所がないか確認すると安心です。慣らしても痛みが続く場合は、購入店に調整を相談しましょう。
- 水ぶくれができたら破いたほうがいいですか?
- 山中では無理に破らず、保護材で覆って摩擦を減らすのが基本です。すでに破れている場合は水で洗い、清潔に覆います。赤みや腫れ、膿、熱感が広がる場合や、糖尿病など持病がある場合は医療機関に相談してください。